雪の文様

先週、11月には珍しいという雪が降りました。

私は車で外出していたのですが、昼過ぎには止むという予報がそのまま降り続き、ちょっと心配しましたが、

無事に帰宅しました。

皆さまは、影響なかったでしょうか?

 

生活する上では雪が降るとなかなかたいへんですが、日本の文様の中の「雪」にはなかなか美しいものがあります。

もともと日本では、雪が多く降ると豊作になると信じられてきたので、雪は吉祥の印ともされてきました。

また「雪月花」という言葉があるように、春の桜・秋の月と合わせて、雪は趣深い季節の風物として考えられてきました。

 

雪の文様を大別すると

①雪の降り積もった情景を意匠化したもの

②雪そのものを意匠化したもの

に分けることが出来ます。

それぞれは更に、①は雪景文様と雪持文様 ②は雪華文様と雪輪文様 に分けられます。

 

雪景文様は雪景色、雪持文様は植物の上に雪が降り積もっている様子です。

雪持梅模様小袖の一部
雪持梅模様小袖の一部
螺鈿雪紋煙草盆
螺鈿雪紋煙草盆

これは煙草盆。

側面に雪華文様が付いています。

 

下の写真は雪輪文様の

色鍋島の皿。

青磁染付雪輪文皿   (今右衛門古陶磁美術館)
青磁染付雪輪文皿   (今右衛門古陶磁美術館)

雪華文様や雪輪文様を着物回りに使う場合は、冬以外でも使えることになっています。

夏の絽の帯などに用いて、涼しさを演出することも。

 

下は江戸小紋の柄の一つ「大小霰(あられ)」。

こちらも季節を問いません。

一口に「雪の文様」といっても色々な物がありますから、楽しんで選んでくださいね。