江戸小紋の未来

新しい年がスタートし、仕事や学校も始まりました。

暮れにひいた風を引きずって、何となく体もシャンとしなかったワタシですが、流石にやっと体調が戻って来ました。

ちょっと遅れを取りましたが、私もいよいよ新らしい年のスタートです。

 

今年の始まりは、やはり「着物のはなし」から行きましょう。

先日夕方のニュースで「江戸小紋」の話をしていました。

取り上げられていたのは、新宿で100年続く染物屋の4代目・廣瀬雄一さん。

時々テレビや雑誌などでお見かけします。

廣瀬さんは、学生時代にウィンドサーフィンでオリンピックの強化選手にも選ばれたスポーツマン。

 

様々な紋様がある江戸小紋
様々な紋様がある江戸小紋

ご存知江戸小紋は、江戸時代に贅沢を禁じらた庶民が、着物の色数を抑える代わりに生み出したお洒落。遠目には無地に見えるけど、近ずいたら細かい柄が染められている・・・という江戸の粋を表したものです。

この江戸小紋を若い人にも知ってもらうために、

廣瀬さんは江戸小紋の柄でストールやネクタイも染めているのだそうです。

都内の百貨店でも購入出来るようですよ。

来年開催の東京オリンピックのエンブレムですが、これは市松模様を藍色でデザインしたもの。この市松文様をを廣瀬さんは「江戸小紋を代表する紋様」とし、「江戸小紋の紋様は、100年先も変わらないと思う」と。

「東京を代表する染め物が江戸小紋だと思うので、東京オリンピックの際に是非江戸小紋をアピールして行きたい」とのことですよ。

伝統の技を、若い方が今の時代に合ったように変化させながら受け継いで行こうという姿は、頼もしいですね。

右の写真は江戸小紋の両面染で、麻の葉と吹雪柄。

どちらを表にしても良いですが、

単衣仕立てにすると、歩く際に裾が翻って、

チラッと裏の違う柄が見えます。

この「チラッと見える」というのも江戸の粋なのかもしれませんね

 

江戸小紋は色無地と同格。

紋を付けて、正式な場所でも着ることが出来ます。

派手ではないけれど、大人の着物と言えるかもしれませんね。