お茶の先生のブログを拝見していたら、春らしいお菓子の写真が載っていました。
先生はこのお菓子から素性法師という人の歌を思い浮かばれたようです。
→http://blog.goo.ne.jp/gsouwao/e/7ca37bf2c2739d73d75e307567850b0b
私はこの色合いから、「襲色目」が思い浮かびました。
襲色目というのは、平安時代の十二単(じゅうにひとえ)などに見られる
色の重なりの組み合わせを指します。
この色の組み合わせには、色の重なりの感じでそれぞれ名称が付けられています。
その名称も日本の四季の風物を表現していて、とても美しいのです。
この名称は当時の歌や文学作品にもよく使われているので、
覚えていると作品理解の助けになるかも!?
例えば、桜。
桜に関する襲色目は、数多くあるそうですよ。
左から、桜襲(さくらがさね)、薄花桜(うすはなざくら)、桜萌黄(さくらもえぎ)、薄桜萌黄(うすざくらもえぎ)だそうです。
※写真:「すぐわかる日本の伝統色」福田邦夫・著 東京美術
「かさねの色目」長崎盛輝・著 青幻舎 より
まだこの他にも、紅桜(べにざくら)、白桜(しろざくら)、花桜(はなざくら)、葉桜(はざくら)・・・これらの名称からは、
日本人がどれほど桜を愛してきたかが伝わってきます。
ところで今年の桜はゆっくり咲くようですね。
東京は昨日満開とのことですが、近所の桜はまだこんな感じです。
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